大判例

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東京高等裁判所 昭和25年(う)2811号 判決

刑事訴訟法第三百四十八条による仮納付の裁判は、債権者の単なる財産権上の請求を確保する立前から判決の未確定前にその執行を許す民事手続における所謂仮執行の宣言とは異なり、その実、科刑の執行であつて、被告人の名誉に関するところが極めて多大であるから、たやすくはその措置に出ずべきではない。このことは右規定の文理に照らしても亦洵に明白である。そこで本件についてこれを見るのに、原審がその言い渡した罰金に相当する金額の仮納付を命じたことは、記録を通じ、未だその根拠に乏しく、従つてその当を得た措置であるということはできないから、原審は訴訟手続に関し、前記法令に違反するの過誤を冒したもので、その違反は該命令を内容とする原判決に影響を及ぼすことが明らかであるから、原判決はこの点において破棄を免れない。所論は理由がある。

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